もうすぐクリスマスーSTAR LIGHT in NAKANOSHIMA

  連休の最終日、思い立って京都へ。

紅葉の時期、夜間拝観で賑わう左京区の禅林寺。この日昼間は暖かかったのですが、お日様がとっぷりと沈むと、それ!と言わんばかりに山の冷気が境内に滑り降りて来ました。徐々に冴え渡る夜の帳の内、照明に浮かび上がった木々の色は確かに濃く色づいていました。人、人、人で、ゆっくり落ち着いて愛でることは叶いませんでしたがそれでも満足。やはり足を伸ばして良かったです。

 

 

 

  連休明けて11月もすでに最終週、クリスマスがそこまで近づいて来ています。

ショップでは例年より少し早めにディスプレイをクリスマス仕様に変えてますが、その中で活躍しているのがイタリアからきたLEDライト。元は米粒のような小さな電球をつけた細くて長いワイヤータイプのライト。蛍のようにほのかな、でも存在感のある落ち着いた灯りです。乾電池を電源に、どこでも気軽に楽しめます。

 

 

 

  お客様から頂いたリンドールチョコレートとLEDライトのコラボ。一口サイズのチョコレートボールは美味しいだけでなく、味によって銀紙の色も様々でいかにもクリスマスの楽しさが詰まっています。仕事の合間にいただいたり、ご来店の方に差し上げたりしているうちにだんだん数が少なくなって来たので小さい器に入れ替えました。その上にフィル・ドゥ・ルミエールを絡ませると、また華やいだ雰囲気を取り戻したました。

 

 

 

  チョコレートを入れていたボンボニエール の最後の一つが売れてしまった後、アポティケールという筒状の大きなガラス容器に、今度は松ぼっくりのついたパインブーケミニボトルのLEDライトを入れて飾りました。ガラスの中に閉じ込められたウィンタープランツとLEDライトのコラボ。これはこれでありですよね?(ボンボニエール 、スモールサイズはまだ在庫あります。)

 

 

 

 

  中之島界隈のビル群。今年は関電ビルに嬉しい新発見。外の植え込みに小さなLEDライトが飾られていました。普段の帰り道が急に華やいで、まるで何かの夜会に誘うようにずっと道なりに続いています。これからしばらくこの光の道を通っておうちに帰れるのはとっても嬉しい!今日もお疲れ様!と言われているようなもの。この季節ならではのご褒美ですね。

 

 

  ご褒美、といえば、巷にプレゼントが行き交う季節。恋人同士はプレゼント選びに色々頭を悩ませるシーズンです。親しい友人へ、日頃お世話になった方へ、お母様やお父様へ感謝の印、あるいは一年頑張った自分へのご褒美などなど。(画像は、フィオーレ・ディ・ペスカのクロシェ。スワロフスキーパールをかぎ針で編み込んだハンドメイドジュエリーです。)

 

  エルスでは、例年通り、この時期はギフトラッピングサービスもさせていただいております。お気軽にお声がけくださいませ。

 

 

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ウィリアム・モリス壁紙展&ミニツアー

  先週月曜日、エルス秋のイベント「ウィリアム・モリス壁紙展ミニツアー&お茶会」を催しました。きっかけは、輸入ファブリック&壁紙代理店マナトレーディングの営業の方からいただいた5枚の招待券。開催地は嬉しいことにすぐ近くの梅田阪急ギャラリー。英国の壁紙製作会社老舗サンダーソン社が、1927年に引き継いだモリス商会のアーカイブから代表的なモリスデザインを始め、同時代英国で活躍したデザイナーの作品を一挙に公開するという滅多にない企画です。この展覧会は、群馬県立近代美術館を皮切りに、来年6月まで全国各地をこれから回るのだとか。(2番目が今回の大阪、この後福岡名古屋と続き、最後の展覧会は横浜そごう美術館で4-6月開催予定)

 

 

 

 

  ウィリアム・モリスといえば、「モダンデザインの父」と称され、「アーツ&クラフツ」運動を主導した人物でもあり、「いちご泥棒」をはじめとして、身近な自然をモチーフにした極めて英国的な図柄でその地位を確立した美術史に残る偉大なインテリアデザイナー。其の昔パリの学校でフランス装飾美術史を学んだ私には、生粋の英国ブランド、モリスはずっと近くて遠い存在でした。しかしながら秋の空気は人の向学心を刺激するちょっとした魔法があります。地元で展覧会が開催される絶好の機会ですので、一足先に図録を購入し、デザイン書や美術書を斜め読み。

 

 

 

 

  モリスのデザインには、中世タペストリーのミルフルールー千花模様のようにたくさんの花や植物が等間隔で散っているもの、または左右対称でモチーフが構成されているもの、S字曲線で大胆な構成によるもの、斜めから流れるように描かれているものなど、大きく分けると4つのパターンに分類できるそうです。中世の伝統からこれまでなかったモダンデザインの流れは、今回の展覧会で紹介されている作品でも其の過程がよく見て取れます。上画像は「ピンパーネル(るりはこべ)」という図案。大きく渦巻くチューリップの花が印象的なデザインですが、タイトルには其の間に見え隠れする付随的な小さな花の名が用いられており、こうした名前の付け方はモリスの作品にはよくあるそうです。

 

 

 

 

  19世紀ロンドン・パリで交互に開催された万国博覧会。展覧会図録の歴史解説によると、機械による生産技術に優れた英国が、実際のデザインや質でははるかにフランスに劣ることを世に露呈してしまったとありました。それまでの粗悪品の多いローラープリントを嫌い、職人技が活かされるブロック・プリントにこだわったモリスならではの壁紙は、当時の市場のあり方への批判的な姿勢から生まれたものだったのです。上の画像はブロックプリントによる「セント・ジェームズ宮殿の大階段用」壁紙で、モリス商会がデザインした中でも最大で、パターン全体を繰り返すために横方向に2枚一対となる紙と、左右一対をなす2組の半木を必要としたそうです。

 

 

 

  こちらは、1887年モリスがスコットランドのヴィクトリア女王所有バルモラル城のためにデザインした壁紙。展覧会で実際にこの作品を見た方は、一体どのようにしてこのフェルトのようなテクスチャーのある壁紙が作られたのか不思議に思った方も多いのではないでしょうか。色味のある媒染剤で染色した紙に、細かなメリノウールでフロック加工(細かなウールくずを紙につけてまるで絹やビロードのようにみせる技術)した壁紙。英国ならではのこの技術は、フランスの同業者の羨望の的だったそうです。モリス商会はこの壁紙をきっかけに英国王室から様々な注文を受けるようになり、1927年「王室御用達認可証」を授けられました。

 

 

  「トレリスー格子垣」1863年。モリスが壁紙のために初めてデザインした図案で、新婚時代のモリス夫妻の家、レッドハウスの東屋と格子垣からインスピレーションを得たとされます。ちなみにこのデザインの鳥たちは、モリスの友人で建築家のフィリップ・ウェブによって描かれました。格子垣に鳥や花を配する絵柄は中世の本などにもよく使われており、モリスたちの中世への憧憬も現れともいえるでしょう。

 

 

 

 

  余談ですが、当時英国の知識階級の中で広がっていた、古き良き時代、中世に倣う、「ゴシックリバイバル」という動きがあり、それに後押しされて、ステンドグラスもまたこの時代一般家庭の室内装飾に広く用いられるようになったそうです。レッドハウスにも其の例に漏れずステンドグラスの窓があり、ナショナルトラストによって管理公開されているレッドハウスで今も見ることができます。格子垣に、ステンドグラスの格子窓、家系のシンボルでもあるスコットランドのタータンなど、格子柄で知られる英国のデザインの源流はこんなところでも重なっています。

 

 

 

 

  以上、ウィリアム・モリス壁紙展ミニツアーのエッセンスをダイジェストで。梅田阪急ギャラリーの壁紙展は既に終了しましたは、本町のマナトレーディングのショールームには、ここしばらくはウィリアム・モリスの壁紙が展示されてますので、興味のある方は実物を見ることができます。展覧会図録は、出版社のサイトからオンライン購入可能。また、エルスにも展覧会図録が一冊ございますので、内容をさらに詳しくお知りになりたい方は、ご来店の際、閲覧可能です。

 

  現在ショップでは、ハロウィーンにちなんだお菓子をご用意しています。お近くに来られる際にはお気軽にお立ち寄りください。営業日・営業時間はこちらです。

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新しい季節の始まりは突然嵐とともに。

 

 

  月曜日、ここ大阪中之島では、週末から降り続けていた雨がようやく上がり、少し晴れ間が覗きました。

  改めまして、地元大阪、関西地域で台風被害に遭われた皆様、北の大地で地震被害に巻き込まれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

  当店も7月の地震では地盤が落ちて裏の戸が半分しか開かなくなったり、ディスプレイの商品が落ちて割れたりするなど、これまで想像もしていなかったようなことをこの夏経験しました。今年1度目の台風では看板が枠から外れ落ち、外灯が浸水により壊れ、2度目の台風では裏の物置が強風で倒れるなど、甚大ではないものの毎回何かしらの余波をうけました。

 

 

 

  幸いにして、周囲の方々のご好意で、看板、外灯、物置と全て雨の前に修理が終わり、この週末は不安を引きずることなく安全に過ごすことができ、力を貸してくださった方々には心より感謝申し上げます。一方、家が倒壊した方々や未だ復興の糸口が見えない地域にお住まいの方々におかれましては、このめまぐるしい天気の移り変わりに心落ち着く間もないことは容易に想像がつきます。いつまた起こるかもしれない自然の脅威に対しては、自身が不運を免れたことを感謝するだけでなく、いつかどなたかのお力になれるよう、防災の心得だけはこの機会に習得しておこうと、ニュースは吟味してよく観ています。

 

 

  そんな心ざわつく毎日が過ぎていく中、気がついてみると、セミはとうの昔に姿を消し、日暮れは毎日少しずつ早くなり、確実に季節は変わっていました。道を歩く人の身なりは季節よりも変化がやや緩やかで、先週までは袖なし、半袖姿の方がまだ確実に多かったように思います。でもきっとこの週末の雨が長袖やジャケットを羽織る方を一気に増やしたことでしょう。都会に住むことで私たちはこと天候変化に少し鈍感になりがちですが、防災は日々着るものや口にするものを注意深く選ぶことからも始まるのではと思います。

 

 

 

  ショップに置かれた小物やアクセサリー、洋服も、秋の気配が色濃くなりつつあります。ラタンや麻素材から、レザーやウールが昨年よりかなり早くに登場しています。しばらくは蒸し暑さと涼しさが頻繁に行きつ戻りつするでしょうから、一度引っ込めた素材もまた組み合わせを工夫しながら活用する機会もあるでしょう。ショーウインドウから行き交う人の服装を参考に、見せるディスプレイの足し算引き算を繰り返しています。

 

 

  そして本日の変更アイテム。ショップ長椅子のディスプレイではバギーパンツはそのまま動かさず、トップの麻素材のノースリーブシャツをウールのタートルネックに、パナマ帽をウールの中折れ帽子に変えました。天候はドラマチックに変化しても、装いは用心深く、パーツを入れ替えることで少しずつ季節感を出していけたらと思います。

 

 

 

エルス中之島店、9月の営業時間はこちらから参照いただけます。

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