”春を告げる森の精”のようなお菓子はいかが

その昔、ボルドーの修道院で作られたというカヌレ。まるで春先に顔を出す蕗の薹のように可愛らしい形をしています。そのカヌレが、芦屋川に面したお菓子屋さんダニエルの看板商品。カヌレはヨーロッパでは珍しくもなんともない普通のお菓子ですが、芦屋ダニエルのカヌレは美味しいだけでなく種類が豊富、常でも20種類ぐらいあって、季節ごとに味も増えているよう。こちらの2種類は一週間前にはなかった今月のニューフェイス。



カヌレのお菓子


頭からペンキをかぶったような子と、身体中にジャムとアイシングをたすきに散らした子。なんだか作業中の小人のようにも見えてユーモラス。富山に住む親しい友人に、オーバルの箱詰め(20個違う種類がぎっしりと勢揃い)で送ったところ、ムーミン谷に生息する「森の精」のよう、とのコメントが。「こんなお菓子見た事ない、世の中にはまだまだ知らないお菓子がある。もっと長生きしなくっちゃ!!」との反応には笑ってしまいましたが。見る人それぞれに想像力ふくらまして、楽しい気持ちで口にぽん!中身が何かチェックする前に消えてしまうところも、確かに妖精チックです。



カヌレ20個入りオーバル
美味しい発見 | comments(0) | -

Ginger Ginger

ショウガ、好物の一つです。風邪ひきそうと思ったら、紅茶に蜂蜜、そしてショウガを加えて飲みます。しゃりしゃりと皮ごとすり下ろしてカップの中へ。ぴりっと舌をさす味も、鼻につんと抜ける芳香も、弱った五感をほどよく刺激してくれます。



ジンジャー1


こちらは、新入荷、バロックパールのロングネックレス。ころころんとしたパールの玉は、春に芽吹く根菜のようにも見えますね。根菜の一つ、土の中で根を張るショウガの固い皮と、その皮の下の瑞々しい根茎はちょうどこんな彩りです。



ジンジャー猫


思わず撫でたくなるふわふわのしょうがちゃんはこちら。近所で子猫が何匹か産まれると毛並みがまず話題に。赤茶だとginger、真っ黒だとebony、真っ白だとsnow whiteという具合です。人間で赤毛とあだ名されるのは嫌という人は多いですが、猫のgingerは結構人気があります。



ジンジャー3


春が待ち遠しい2月はカシミアもだんだんと明るい色へ。ふんわりと空気を抱え込むように編んだルースニットショールは子猫の毛のような柔らかさ。ベージュやアイボリーにゴールドやシルバーを組み合わせて、コートはまだ手放せないけれど心も身体も少し軽くなりたいなあ、と思われる方に、この大判のルースニットはおすすめです。色は、ベージュ・アイボリーの他、ストーンブラウン・グレイ、アメジスト・ダークインディゴがあります。



ジンジャー6


冬のはじまりからずっと同じ色だったオンラインショップのトップページもベージュに衣替えしました。タグも明るいオレンジになりました。自然の色の移り変わりを楽しむのと同様、身近にあるものの色もなりたい気分に合わせて変えてみる、そんな感覚を大切にすることは、実は自身の健康管理にも好影響があるのでは。



ジンジャー5


昨日「陣中見舞いに」と鹿児島のWさんからいただいたお菓子はチョコレートにくるまったショウガでした。ほろ苦いダークチョコとぴりりと辛いショウガの砂糖漬けはどちらが主役か判定つけがたい大人の味です。カカオも砂糖もショウガも疲れの特効薬。見て、嗅いで、触って楽しむショウガの締めくくりは味覚に極まれり、でした。
美味しい発見 | comments(0) | -

夏色、夏味、夏力

色には力があります。果物の緑や赤い色はまさに夏のエネルギーそのもの。気温が早くも25度を超えた初夏、パリのマルシェで今年はじめてのスイカを買いました。



赤い果物3


一口サイズに切って大降りのカフェオレボウルにてんこ盛り。じっとしているだけで喉が乾く昼下がり、眼にも舌にも水々しい大地の滋味をいただきました。



赤い果物1


熟れて誘うのはスイカだけではありません。苺の赤もこの季節の彩りです。ただしスイカのような厚い皮に守られていないため、自転車のかごの中で少し傷んでしまいました。



赤い果物2


傷んだ粒を慎重に水洗いし、そのままジューサーへ。100%苺ジュースの出来上がりです。ここにミントがあれば尚良かったのですが。



緑の飲み物


ミントといえば、パリの夏の飲み物の定番はこれ。Diabolo Menthe です。鮮やかなグリーンの発泡性ドリンク。中身はミントシロップとレモネードと至ってシンプル。夏の色、夏の味は、素材の力で勝負です。
美味しい発見 | comments(0) | -

パリのミニチュアバーガー、ミニチュアクロック

パリのアパルトマンの近くに、おじさんとおばさんが営む小さなデリカテッセンのお店があったのですが、最近その前を通りがかったら、見違えるようにきれになっていました。どうやら代替わりをしたのか、ショーウィンドウは広くなり、その前に並べられた商品も何か以前とは違う…!



ミニチュアバーグ


こちらミニチュアバーガー。普通のマカロンよりも少し大き目、直径5?ほどですが、バンにはちゃんとゴマも乗っているし、チーズも挟んであるのがいじらしい。



ミニチュアクロックムッシュ


食パンにチーズとハムを載せて焼いたのがクロックムッシュ(語源は「かりっとした紳士」)、1910年頃にはパリのカフェメニュとして登場していたそうです。クロックムッシュに半熟目玉焼きを載せたのがクロックマダム。このミニチュア版のは目玉焼きがウズラのでした。黄身はとろとろと柔らかく、お家に持って帰る間に流れてしまったのが残念!



どちらもお味はしっかり本物。雛祭りのおもてなしに、お人形サイズ、こんなミニチュアセットも可愛いかも。


美味しい発見 | comments(2) | -

スパーリング泡占い

昔住んでいたときにはなかったものの一つ、コロンバスサークル前に建った巨大なショッピングモール、そして隣接するマンダリンオリエンタルホテル。セントラルパークとその向こうのイーストサイドが見晴らせるトップフロアのラウンジで、スパーリングワインをいただきました。



シャンパン泡1


特に祝いごとがなくてもこのシュワシュワした泡を見るとなんとなく気持ちの浮き立つ魔法のドリンクがこれです。普段着姿でふらりと立ち寄った今や一観光客の私ですが、新年を祝ってNY在住20年以上になる友人と乾杯。昼の光が大きな窓から燦々と差し込むラウンジで、グラスの中の泡が一層きらきら輝きます。



シャンパン泡2


この泡と同じぐらい出ては消え、消えてはまた現れるたくさんの夢と希望。私の青春は10代や20代ではなく、この街で過ごした30代前半だったような気がすると、友とゆっくり語り合うこの幸せ。2012年今年の運勢をスパークリングの泡で見立てると、フルートグラスの底からまっすぐに昇って行くこの軽快な動きからして、何かいいことありそうな素敵な予感もしてきます。



この日口にしたのはシャンパンでなく、辛口のプロセッコ。気取りのない爽やかな味とほんのりと上品な香り。泡の世界も奥が深いです。



e-tari


さて、今回のNYでは、あの5番街&23丁目のイタリア系フードマート「EATALY」にも行ってきました。本場イタリアよりもイタリアらしいといわれる巨大な食の市。そこでもクーラーの中でたくさんのプロセッコボトルがこんなふうに出番待ち。NYのイタリアンパワー、やっぱり目立ってます。
美味しい発見 | comments(0) | -

ホワイトアスパラ、ゆず胡椒クリームソース

6月のショップのヘッダーは、ホワイトアスパラガス。5月から店先に出るようになり6月一杯は楽しめるベルギー名物でもあります。この初夏の旬野菜は以前にも何回かこのブログに登場しています。さて、こちらは通常のアスパラのゆうに2倍はある横綱サイズ。お味も大きさに合わせて大味?かと思いきや、旬野菜独特のほんのり苦味も感じられる新鮮さ。



ホワイトアスパラ


フランダースソースと呼ばれる茹で卵を細かく砕いたソースではなく、たまには何かオリジナルの食べ方に挑戦しようということで、GWに遊びに来た日本人の友人のおみやげ、SBのゆず胡椒を生クリームで延ばしたソースで。口当たりのよいクリームに隠されたゆずの香りとぴりっと舌に刺激のある胡椒は絶妙。スモークハムとパセリのみじん切りを加えて、アスパラの甘味、苦味を引き立てます。
美味しい発見 | comments(0) | -

音楽家の舌をうならした一品_トルネ-ドロッシーニ

フランスの料理家エスコフィエのレシピでも有名なトルネードロッシーニ。この週末に、アントワープのHet Gebaarのランチで頂いてきました。



トルネドロッシーニ1


以前にも「皿の上の風景」という記事でご紹介したこのお店、ランチが専門でシェフは元パティシエという少し変わった経歴のレストラン。ミシュランガイド2011年版では初の一つ星を獲得しています。一口大にカットされた牛ひれ肉のこの焼き加減、日本の割烹料理店のようにうっすらと一筋だけ残して赤い・・・いい感じでしょ。



トルネドロッシーニ2


正統派フレンチでは知られた肉料理ですが、この軽やかなプレゼンテーションをご覧あれ。牛フィレ肉、赤ワインとマデラ酒のソースに、フォアグラと、濃厚リッチな食材を組み合わせているにも関わらず、見た目は軽い前菜のよう。



het gebaar


こちらは夫のメインコース、リードボー(子牛の胸腺)。それ自体はとても柔らかで繊細なお味なので、その合間合間に添えられた豚肉、ポテトピュレや野菜がこんもりと小山を作り食欲をそそります。ソースには少しお醤油を使っているよう、と夫。



さてそのお味は・・・?いつもここに来て思うのは、様々な素材が色々に手を加えられているにも関わらず、どれも全くその本来の味を失わず、そしてまたお互いに見事に調和していること。



ボタニカルガーデンの中、森の番小屋のようなその建物とインテリアの魅力も加え、見た目の美しさ、高級食材と野菜の素材力、総合点で、今年も私のお気に入りレストランの首位であることは間違いありません。
美味しい発見 | comments(0) | -

ロブスター・ア・ラ・ジャポネーズ

クリスマスイブに夫が料理してくれたロブスターはバターとクリームがたっぷり入ったトマトソース、その名もアメリケンでした。一方ニューイヤーズイブは、パリ在住の友人と、そのご家族をお招きし、「ロブスター・ア・ラ・ジャポネーズ」で新年を迎えることになりました。



ロブスタージャポネ1


この日夫は夫の友人たちとのディナーがひかえているため、食材の調達までは手伝ってくれても、調理はしてもらえません。残された日本人チーム(ホステスは私で後は客人)としては、私の料理水準に合わせて最大限の効果を狙うべく、下手に手をかけずあっさりとグリルとボイルで頂こうということに。



アリコベール


まず、メインが出来るまでの一品。アイリッシュスモークサーモンとアリコベール(いんげん豆)のオードブルです。茹でたアリコベールを5−6本束にして一口大のサーモンの切り身をひらりと乗せるだけ。ハーブや赤胡椒の酢漬けでドレスアップした後レモンを添えます。



ロブスタージャポネ2


次にフォアグラ2種類。生をポアレにしたものと、ホームメードパテ。パテはパリから来た友人の奥様のお手製で、お土産に持ってきてくださったもの。お料理教室も開いているという方だけにお味もつけあわせもセッティングも隙がありません。ポアレは前回と同様、かりかりのトーストに乗せてオニオン・コンフィとラヴェンダ・ジャムを少々。パテの方は、パン・オ・エピスに。切って、焼いて、皿に乗せるまで約10分。



ロブスタージャポネ3


前回と同様、生きたロブスターを真ん中でざくりと割り、爪、頭、胴体に分けます。この後すぐ夫は自転車に乗って、ベルジャン・チームのパーティー会場へと夜の道に消えました・・・。途方に暮れつつもオーブンに火だけは入れてもらっているので、切り身にバターを乗せ、そのまま15分ほどグリルします。付け合せには、予めレンジでチンしておいたサボワのミニキャベツ。塩・胡椒の他はお好みでレモン汁をどうぞ。



ロブスタージャポネ4


客人がグリルにかぶりついている間に、ロブスターのストックと白ワインでリゾットを作ります。エシャロットのみじん切りをバターで炒めた上にリゾット用のお米を入れ、ストックを少しずつ加えながらフライパンで30分ほど煮ます。少し芯が歯で感じられる程度のアルデンテが目標です。ゆでたアリコベールの上に熱々のリゾットを盛り、その周りにボイルした爪と胴の身を殻のまま添えればロブスター・ア・ラ・ジャポネーズの出来上がり。



ロブスタージャポネ5


この素敵な花束は、おもてなしの御礼にと友人の奥様から。素材の底力のおかげでニューイヤーズイブディナーも無事終了。穏やかな新年の幕開けとなりました。前日、夫がベルギーの郷土料理、ワーテルゾーイ(ベルギー風具だくさんクリームスープ)、グレイシュリンプコロッケ、ミートボールのトマトソースこってり3種をふるまっていたので、翌日このあっさり日本風は正解。でもホストが私一人では確かにちょっと危ない橋を渡ったかも。


美味しい発見 | comments(2) | -

ロブスターアメリケン

クリスマスイブは二人だけで過ごすという暗黙の了解で、何も予定を入れなかった今年。リビングに新しくカーテンが下がり、猫の爪に泣いたソファカバーも冬バージョンに取り換え、物置から引っ張り出した古いカーペットを床に敷くと、ほんわかと居心地の良いスイートホームが、お湯かけて3分でできる日本のインスタント麺のように出来上がり。折しも外は雪。料理する気満々の夫からリクエストは?聞かれたので、迷わず好物ばかり並べちゃいました。



クリスマスイブディナー5


まずはロブスター。日本ではお祝い事に「伊勢海老」があるように、こちらでも、ちょっとスペシャルなロブスター。近所の大手スーパー、デレーズで、水槽に入った活きたのが手に入ります。まともなレストランは前もって予約していない限りまず席がとれないクリスマスシーズンで、せめて食材は贅沢にと提案する夫に、赤い殻もクリスマスカラーよね。なんてこれは私の苦しい口実。



クリスマスイブディナー1


前菜にはフォアグラ。新鮮な生のフォアグラをポワレしたものがあればベストですが、車にスノータイヤをつけることで半日をとられたイブなので、ここは妥協してパテ。少し甘い薄切りトーストに乗せて、オニオンコンフィとラヴェンダゼリーを添えます。小指の爪ほどのマッシュルームは手のひら一杯で4ユーロ。普通サイズと比べるとかなり割高ですが、見た目も味もなかなかのもの。



クリスマスイブディナー2


コース2皿目は、ホワイトアスパラに、ゆで汁をベースにしたスープ。夫の「秘密兵器」エスプーマーできれいなグリーンのムースと化したのは、セルフォイユ。ハーブの仲間ですが、コリアンダーほど味にくせがなくそのまま食べても美味しいです。普段よりランクの高いスモークサーモンを千切りにしてアスパラの上にトッピングします。



クリスマスイブディナー4


上記二品を頂いて後、一息ついてから、夫による「活ロブスターの解体ショー」が始まりました。夏に男友達との食事会で20人分のロブスターを一人でさばいたと自慢するだけあって、夫のナイフさばきはなかなか手慣れたもの。爪と胴体が離れ、頭が半分になってもまだ動いているロブスターがかなり哀れですが、私がキャーキャー言っているうちに胴体の身は一口サイズに。生パスタのソースはロブスターの味噌を煮詰め、パプリカを加えたソースアメリケンです。たっぷりのバター、トマトペースト、タバスコで味を作り、生クリームでのばします。ロブスターの身本来は淡泊な味なので濃いソースがよく合います。



クリスマス


前菜からメインまで、ソースも副菜もすべて夫のお手製です。その種本がこれ、larousse gastronomiqueラルースガストロノミック。ソース・アメリケンは、甘辛のトマトソースでパスタが食べたいといった私の希望に添って、目次から拾ったレシピを初めて試みてなんと大成功。まったく、人生も料理の本と同じように筋書通りに結果が出れば楽なんですけど。
美味しい発見 | comments(0) | -

野菜のテリーヌと大吟醸酒

さて、オンラインショップ、「ユーロライフスタイル」のヘッダーは、毎月その季節にあった画像を使って更新しているのですが、10月のヘッダーに使っている画像は、先日のクリニャンクールで試食した野菜のテリーヌです。ドミニク・ブシェというフランス人シェフの元で修行中の日本人の方が作られたそうです。



野菜のテリーヌ3


すりつぶした野菜ではなく、色も形もそのまま残してモザイクのように型にはめ込んだこのテリーヌ、アートのように見た目が美しく素材感を堪能できます。何種類もの野菜がお行儀よく並んでいるうち、ブロッコリーは森の中の木のようにも見えます。



野菜のテリーヌ1


肉でも野菜でも固めれば保存もきき、スライスはケーキのように美しいテリーヌは、もっともフレンチらしい料理の一つ。私も以前、魚の白身でテリーヌを自己流で作ったことがあるのですが、ゼラチンの量をまちがえてうまく固まらず残念な結果に。でもこの美しい作品を見て、また挑戦したくなりました。



野菜のテリーヌ2


型から取り出すと、回りはズッキーニのスライスで綺麗に飾られていることがわかります。オーダー毎に一切れずつスライスして、紙のお皿に盛り付けられています。単純そうに見えますが、切れ目にどんな形と色を出すかもちゃんと計算しているのでしょうね。



さて、そのお味は、というと、大変薄口で、サービスする方も、お好みでお塩と胡椒をかけて召し上がってください、とのことでした。濃く味付けしてしまうと、素材感や色が損なわれるのでしょうか。添えられた大吟醸酒が大変まろやかで上品な味だったので薄口でも良いのかもしれませんが、おつまみとしては味にもう少しだけ主張があってもいいかしら、と個人的には思いました。



※次の10日の日曜日は「魚のテリーヌ」だそうです。これが楽しみでまたクリニャンクールに足を運んでみようかと検討中です。
美味しい発見 | comments(3) | -